yamanashi.jpg (12132 バイト)山梨の魅力紹介  4.文芸(その1)

「連歌発祥の地、太宰治も賞賛」

PE06308_.WMF (30094 バイト)   

【古代】 記紀にみる連歌発祥の地
万葉集・古今集に現れた甲斐
【中世】 春を誘う天津司の舞
禅宗文化
甲府五山
武人画家
【近世】 江戸文化の流入
歌舞伎の隆盛
学芸の普及
木喰上人と微笑仏
【近代】 金子文子と小川正子
井伏鱒二と太宰治
【現代】 県立芸術の森(美術館と文学館)
祭りと年中行事

【古代】

記紀にみる連歌発祥の地

     『古事記』『日本書紀』(記紀)には、350年景行天皇の皇子ヤマトタケルノミコトが、東征の途中甲斐の酒折宮に立ちより、火たきの老人と歌問答を交わしたという伝説が載っています。ミコトが「新治筑波(にいばりつくば)を過ぎて幾夜か寝つる」と歌ったことろ、火たきの老人が「かがなべて夜には九夜日には十日を」と下の句を読み継いだというものです。宮の伝説地酒折宮は、甲府市の東部、JR酒折駅近く、中央本線沿いにあります。甲州街道にほど近く、後世連歌発祥の地として有名となり、境内には山県大弐や本居宣長撰文の碑なども建っています。

SO01159_.WMF (21932 バイト)

   最近、酒折宮の近くにある山梨学院大学を中心に、酒折連歌賞をつくり、伝統を現代に生かそうという試みが始まっています。

【見所】[甲府市の酒折宮][甲府市の山梨学院大学]

万葉集・古今集に現れた甲斐

   『万葉集』には、「室草(むろがや)の 都留の堤の 成りぬがに 児(こ)ろは言えども いまだ寝なくに」の一首があります。都留を甲斐国都留郡都留川(鶴川)とし、その堤の工事の完成を恋愛の成就に比喩したものです。都留の枕詞を室草とすれば、都留の語源を蔓に求めたものです。しかし、長寿の鳥・鶴に語源を求める説も古くからありました。

SO02618_.WMF (17682 バイト)   都の文人たちは、延命長寿のめでたい鶴の郡として、しばしば和歌に歌っています。平安時代には、鶴の郡は、七彦粥(長彦粥)の行事と結びついて、いよいよめでたい郡の名とされました。七彦粥とは、宮中で皇子らが出産して7日目の夜の産養(うぶやしない)の祝に食べる米粥のことで、その米を送ってくれる地域が鶴の郡として認識されていたのです。しかし、実際は笛吹川の岩手橋近くの山梨市七日市場に七日子(ななひこ)神社、別名貢明神(みつぎみょうじん)があり、そこで米をつくり送った場所ではないかといわれています。
    『古今和歌集』には、「しほの山 さしでのいそに すむ千鳥 きみがみよをば やちとぞなく」との歌があります。「しほの山」は塩山市の市名ともなった塩の山であり、「さしでのいそ」は山梨市の笛吹川の右岸の丘陵差出の磯で、下流に万力林が続き、南に富士山を望む景勝地です。差出の磯の笛吹川には亀甲橋がかかっており、その名前は差出の磯の名石亀甲石からつきました。

塩の山塩山市の塩の山.jpg (1907 バイト)

白根三山〜北岳.jpg (2932 バイト) 白根三山北岳     甲斐を象徴する山は「甲斐が嶺」です。富士山を指すという説もありますが、白根三山だといわれています。『古今和歌集』に「かひがねを さやにも見しが けけれなく よこほりふせる さやのなか山」が有名です。

【見所】[上野原町の鶴川][山梨市の七日子神社][塩山市の塩の山][山梨市の差出の磯][芦安村の白根三山]

山梨の魅力とは何か【目次】