BD00222_.WMF (7444 バイト)山梨の魅力紹介 4.日本一の桃  観光コースの御案内

果樹王国「 日本一の桃の生産地」

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桃の歴史

桃の伝説〜古事記、桃太郎、桃の節句

桃の種類

栄養価〜 桃を食べると美人になる!?

桃の産地は 

桃の食べ方

桃を収穫するまで

桃の歴史

桃は、バラ科モモ属であり、チャイナ黄河上流地帯が原産地です。

BC400〜250年に薬用、食用、花卉として栽培され、

AD1世紀ごろペルシャを経由し欧州に広まりました。

日本には弥生時代に渡ってきたといわれています。また、自生していたともいいます。

平安や鎌倉時代には、水菓子といわれて、珍重されていました。

 

桃の伝説〜古事記、桃太郎、桃の節句

わが国最古の歴史文学書「古事記」にも、桃が出てきます。

伊弉諸尊(いざなぎのみこと)が黄泉国(死の国)から逃げ帰るとき、

死んだ妻の伊弉再尊(いざなみのみこと)がさしむけた黄泉醜女という

悪魔に追いつめられたが、そこに大きな桃の木があり沢山桃がなっていたので、

それをちぎってつぎつぎと三つ投げつけたところ、悪魔は急に力を失い退散した。

伊弉諸尊(いざなぎのみこと)は桃に向い「いま私を助けてくれたように

これから後も我が国の人々が憂瀬に落ちて苦しむ時には助けてください」と仰せられて、

大神実命(おおかむづみのみこと)という御名を賜わったとあります。

それが、桃太郎の伝説に変わっていったともいいます。

 

3月3日の雛祭りを、なぜ桃の節句かといえば、

すくすくと育てとの願いを込めた祭りです。

とにかく、昔から桃には魔力を払うパワーがあると信じられていました。

 

桃の種類

水蜜桃ともいわれ果 肉がとろけるほどに柔らかい白肉種と、

果肉が堅く不溶性で主に加工用として用いられる黄肉種に大別 されます。

また、早生種、中生種、晩生種と分かれ、

その中でも生産量が多い白鳳は中生種の代表といえます。

出荷時期は5〜9月で、ハウス物は5月中旬から、

路地物は6月中旬から9月まで出荷されます。

現在よく目にする品種は、明治初期に中国から導入された

水蜜桃をもとに育てられた白桃種の系統を引くものがほとんどです。

また果皮にうぶ毛のないネクタリンや、欧州で人気の黄桃も桃の仲間。

桃の主成分は果糖ですが、ビタミンEの含有が多く、

黄桃にはカロチンが含まれています。

 

栄養価〜 桃を食べると美人になる!?

桃の美味しさは、ショ糖、果糖、ブドウ糖、ソルビトールなどの糖と、

リンゴ酸、クエン酸などの酸、アスパラ酸を主体とする遊離アミノ酸、

渋み成分のクロロゲン酸、カテキン、ロイコアントシアンなどの

ポリフェノール、ビタミンCがバランスよく含まれているためです。

最近では糖尿病や高脂血症の予防効果が高いことも確認されています。

また、桃の種は漢方で「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、血液の循環を

良くするといわれている。美容・肩こりなどに種をホワイトリカー

に漬け込んで少しずつ飲むと良かもしれません。

 

桃の産地は 

桃の生産量については、チャイナ、アメリカ、イタリア、フランス、

アルゼンチンに次いで、日本が世界6番目の生産国となっています。

その日本のなかでみると、平成13年の生産数量は174,600tとなっており、

産地別で見ると、①山梨県(61,700t)、②長野県(23,500t)、③福島県(17,800t)

④和歌山県(11,914t)、⑤岡山県(9,650t)、⑥山形県(9,600t)の順です。

山梨がダントツです。

 

桃の食べ方

果皮が淡紅色に均等に色づいたものが良く、

やや黄色みを帯びたものの方が成熟しています。

非常に痛みが早いので指で押したり、傷には注意。

冷たくしてお召し上がりになるには、長く冷蔵庫に

いれると風味が落ちますので、お召 し上がりになる

少し前に入れるようにして下さい。

甘味は果頂部と果皮近くに多いので切り分ける時は縦方向に。

食べ頃は皮が指先で剥ける程度が一番です。

皮を剥くとすぐに褐変が始まるので、レモン汁をかけると良いでしょう。

 

桃を収穫するまで

4月になって桃の花が咲くと、上を向いている花は全て落とし、

下を向いた花だけを残します。

上向きの花は、受粉すると実も上向きに成ります。

実が大きくなると重さで下にねじれて垂れ下がり、

養分がうまく回ってこないので、落果しやすくなってしまいます。

これを防ぐために、あらかじめ上向きの花を落としてしまうのです。

毎年4月10日頃に受粉をさせます。

桃の実がつきます。これを着果<ちゃっか>といいます。

 

5月20日頃〜5月末に、実がピンポン玉ぐらいの大きさになったら、

上から袋をかぶせます。この袋は二重になっていて、

外側の袋にはロウがひいてあり保温効果を高めます。

内側の袋は薄い素材で太陽の光を通します。

このように袋をかぶせた実の状態を有袋<ゆうたい>といいます。

(逆に、袋を使わないで栽培された状態を無袋<むたい>といいます。)

有袋にすると

1)温室効果で実の成長が促進されます。

2)表面の保護。葉にすれて傷がついたり、虫がついたりするのを防ぎます。

といった効果があります。有袋で栽培された桃は、表面が非常にきれいです。

ただし、一個一個に手作業で袋をかけなければならず、大変手間のかかる仕事です。

桃がかなり大きく育ち、袋を突き破らんばかりになったら

外側の袋をはずします(これを除袋<じょたい>といいます)。

この時の色はにまだ青いままです。

 

初出荷用の桃で6月10日頃でしょうか。

いよいよ最終段階。地面に銀のシートを敷きます。

このシートは太陽の光を反射して、下から強烈に光を浴びせます。

人間が海辺で日光浴をして日焼けするのと同じように、

10日〜1週間ほどで桃は見事にピンク色に仕上がります。

(有袋で栽培したものでも、内側の袋は光を通すので問題ありません。)

銀のシートには、光の反射以外にも排水効果を高める機能があります。

収穫が迫った桃の実にとって余計な水分を吸収することは、

甘さを薄める結果となって好ましくありません。

雨が土中に大量にしみこむのをシートが防いでくれます。

こうした銀や白のシートを使った方法をマルチ栽培といい、

桃に限らず梨やみかんなどにも広く応用されています。

 

こうして、受粉から70日〜75日かけ待ちに待った収穫期を迎えます。

人間は舌で味わうだけでなく、五感すべてを総動員して、脳で味わうといいます。

桃の話を読んで、改めて桃のおいしさを日本一の桃の里山梨で実感してください。